漫画、『サーキットの狼』がきっかけを作った“スーパーカーブーム”が日本列島を縦断してから半世紀ほどの歳月が過ぎ去った。現在も自動車趣味に没頭する永遠のスーパーカー小僧であれば、当時を懐かしく思う反面、あれ以来クルマを通じて周りの誰も彼もと盛り上がれる瞬間が訪れていないことに寂しさを覚えるかもしれない。あの頃スーパーカーに夢中だった仲間たちはいったいどこに行ってしまったのだろうか――。
スーパーカーブーム以降、自動車にまつわる流行として、強いて言えば1980年代後半から1990年代前半にかけて、F1ブームというものがあった。それこそ街を往くフツーのOLのお姉さま方であってもセナの名前くらいは知っていたハズだ。しかし、あれはホンダの参戦と、それ以上に分かりやすいドライバー同士の軋轢、人間模様が相互作用してのことで、スーパーカーブーム時のクルマと言う“ハードウェア”に皆が夢中になったのとはちょっと種類が違ったかもしれない。

スーパーカーブームは外国車が対象でありながら、実は日本固有の現象であったというのは良く知られるところ。無論、王者フェラーリの365GT4BBや512BBに挑むチャレンジャー、ランボルギーニのミウラやカウンタックという構図は本国でも認識されていたが、それにロータス ヨーロッパやマセラティ ボーラ/メラク、ポルシェ911ターボ他のスーパースポーツをひとつにカテゴライズして楽しむという流れは存在しなかった。

とある日本のミニカーメーカーのエンジニア氏に聞いた話だが、スーパーカー小僧の永遠のアイドルであるイオタSVJのミニカーを開発し、いざランボルギーニに商品化ライセンス許諾を打診したところ、「イオタSVJというクルマは存在しないので、車名はミウラとせよ」という返答が返ってきたという。しかも2000年前後のことである。今でこそランボルギーニ自身が「J(イオタ)」の名をグレード名に普通に使用しているが、スーパーカーに対する本国と日本の温度差というものを象徴するエピソードではないだろうか。

だから、ランボルギーニが、カウンタックの生誕50周年を記念して、そのトリビュートモデルであるLPI 800-4を2021年発表した時は「過去も振り返るのだな!」と驚いた記憶がある。中身は当時最新のマイルドハイブリッド・スーパーカーであるシアンFKP37とシェアしているものの、外観のオリジナルカウンタックへの寄せっぷりに胸を熱くしたかつてのスーパーカー小僧も多いだろう。でも本当はLP400ではなく、ウィングやオバフェンで武装したLP500Sに寄せて欲しかったと思ったアナタは間違いなく真のスーパーカー小僧だ。




photo:Lamborghini MEDIA CENTER
LPI 800-4は総生産台数112台の限定車として約200万ユーロ(約3.12億円)で発売されたが、当然即完売。日本にも数台が上陸しているようで、SNSなどで追えば、その姿を確認することができる。ちなみに、112台は初代カウンタック社内呼称のLP112に準じたものだが、スーパーカークイズの王者ならばそのゆえんを即答できたのだろうか?
メイクアップではそんな復活版カウンタックをすでに各スケールで製品化しているが、今回は普段は格納しているリアウィングをLP500Sほどではないが、羽ばたかせた状態を1/18スケールで再現している。メイクアップのモデルカーはレジン製のプロポーションモデルで、可動ギミックは持たないので、あくまでウィングが展開された状態のみを楽しむためのもの。その代わり、ウィングの脚や、その下に覗く車体のディテールなどを徹底再現しているのが特徴。
プロポーションに関しては、ランボルギーニより提供を受けた実車の車体データをもとに原型を設計しているので、いわばお墨付きと言っても差し支えない。もちろんメイクアップはオリジナルカウンタックもあのワンオフのプロトタイプから、QVクワトロバルボーレまで各種1/43や1/18でモデル化しているので、新旧2台並べて机上のガレージで楽しむことも可能だ。
■メイクアップ Lamborghini Countach LPI 800-4商品ページ
https://www.makeupcoltd.co.jp/products/detail/1906

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