【タミヤ1/16RC】敵の砲撃を避けつつ側面攻撃で敵戦車を撃破せよ!【M4シャーマン】

強力なタイガー戦車を倒すには…只今、作戦妄想中。
子どもの頃、自分だけの空想の世界ではアメリカ軍のM4シャーマンは残念ながら脇役だった。プラモデルの箱に書かれた解説文だけが知識の全てだった自分にとって、史実ではドイツ軍を打ち破った傑作戦車だったとしても圧倒的な火力を誇るタイガー戦車が主役だったのである。

ただ、空想から現実の世界で過ごすことが多くなると立場は逆転。
情報と知識が増えたことで、連合国軍を勝利に導いたという実績とともに、ブラッド・ピット主演の映画『フューリー』を経て、今回新たに発売されたM4シャーマンのRCモデルにより、M4シャーマンは一気に自分史上ナンバー1の推し戦車に登り詰めるのである。


歴戦の戦車たちをRC化したタミヤのRCタンクシリーズ。履帯による走行や砲塔旋回など戦車ならではのギミックをRC操作で楽しめる人気シリーズの最新モデルであるM4シャーマンは、実車の特徴ともなっている機動性の高さを体感できるのが最大の特徴となっている。
1/16RC M4シャーマン (105mm榴弾砲搭載型)メカニカルステアリングシステム

クルマ的操作感を生む『制御差動式操向装置』
ここからは史実に基づく話として、M4シャーマンが傑作戦車として数ある戦車のなかでも「最強」と呼ばれた理由は、その操作性の高さ。当時、ドイツ軍をはじめ他国の戦車で一般的だった「クラッチ・ブレーキ式」のステアリングシステムに対し、M4シャーマンが採用したのが「クレトラック式」。クラッチ・ブレーキ式が左右の履帯それぞれをブレーキ操作して、左右の回転差を作ることで旋回するという操縦技術が求められた仕組みに対し、クレトラック式はディファレンシャルギアを組み込んだ制御差動式操向装置がブレーキと同時に反対側を増速させてスムーズに旋回させるというもの。


ホイール・トリガータイプの送信機付き2chメカは別売。RCメカ搭載により、前後進と左右緩旋回の動きをRCカーモデルと同様にコントロールして楽しむことができる。
当時としては画期的なメカニズムは、ブレーキへの負荷を軽減し故障を防ぐとともに、何よりも操縦が簡単。まるで自動車のステアリング操作の感覚で戦車を操ることができたという。「メカニカルステアリングシステム」のモデル名は、その制御差動式操向装置のメカニズムを再現していることを表現している。RCタンクとして珍しいホイール・トリガータイプの送信機も自動車感覚での操作性を体感するための仕様。
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実際の動きを見れば履帯走行を感じさせないスムーズさに思わず、障害物や避けつつ、遮蔽物に身を隠しながら敵戦車の側面を叩く。そんな戦地でのM4シャーマンの勇姿が思い浮かべてニンマリしてしまう…。空想から現実の世界に戻っても、やっぱり妄想を膨らませてばかりなのである。
