「楽ナビ」や「ディスプレイオーディオ」など2025年夏のカロッツェリア新商品に触れてみた

初登場から27年で累計650万台以上が出荷されたという、人気カーナビシリーズの楽ナビをはじめ、スマホの普及とともに流行のきざしが見えるディスプレイオーディオ。そして、パイオニアの真骨頂ともいえるサウンド領域からはデジタルプロセッサーと、2025年夏のカロッツェリア新商品を一堂に集めたメディア向け説明会が都内で行われた。

この5月に発売された新型「楽ナビ」は、高精細HDディスプレイ搭載の9V型および8V型、7V型モデルを揃え、メーカー純正2DIN（取付スペース）に対応するラージサイズのほか、これまでは7V型カーナビしか取付けられなかったクルマも含め、562車種以上に対応した大画面フローティングモデルなどの全13機種をラインナップ。もちろん、旗艦モデルの「AVIC-RQ722-DC（ラージサイズタイプ）」「AVIC-RF722-DC（フローティングタイプ）」「AVIC-RL722-DC（ラージサイズタイプ）」には車内でWi-Fiスポット機能が使えるネットワークスティックを同梱している。

しかも、車内エンタメの強化を推進している同社らしく、13機種すべてが「Apple CarPlay」｢Android Auto™｣に対応しているから、iPhoneやアンドロイドスマホを接続すれば、使い慣れた音楽配信アプリなどをディスプレイ表示して、タッチもしくは音声で操作できるのだ。しかも「Apple CarPlay」はワイヤレス接続にも対応しているとのこと。

実機で確かめてみたところ、高解像度HDパネルの美しさはもちろん、「使いやすくするために高性能化を図った」というだけに、インターフェイス「Doメニュー」には「Apple CarPlay」｢Android Auto™｣のショートカットが加えられドライブ中の直感操作によさそう。「信号機カウントダウン交差点案内」や「スマートループ渋滞情報™」対応、認識２秒ルールに沿った地図情報表示といった、「クルマ専用に考え抜かれた"カーナビ機能"」の進化ぶりを予感させた。

そしてもうひとつの新商品は、現在マーケットが拡大しているディスプレイオーディオのラインナップに加わった。このフローティングタイプ9V型の「DMH-SF600」は、「フルカスタム高性能48 bit デュアルコアDSP」など高音質パーツを採用し、車室内で最適な音場を創り出す｢タイムアライメント」や「13 バンドグラフィックイコライザー」｢ネットワークモード｣、圧縮音源をCD に迫る高音質で再生する「アドバンスド・サウンドレトリバー」といった多彩なオーディオ調整機能を搭載したエンタメ特化型メインユニットである。

「Apple CarPlay」｢Android Auto™｣にワイヤレス接続が可能なので、乗車してすぐにスマホアプリが大画面で使えるほか、「Siri」や「Googleアシスタント」による音声制御にも対応。純正ステアリングリモコン対応やバックカメラ入力、AV入力端子も備える。カーナビ機能は慣れたスマホアプリを活用して、サウンドにはこだわりたいというユーザーニーズに十分応えているが、パイオニアのスマホ用カーナビアプリ「COCCHi（コッチ）」と連携すれば本格的なカーナビ機能も使えるのだから、市販カーナビ勢のガチライバルになりかねないポテンシャルを備えているといえる。

最後に紹介されたパイオニアならではの新商品は、ハイパワーアンプ内蔵のデジタルプロセッサー2機種だ。最近はクルマの純正オーディオも6スピーカーを備えるなど、音質のアップグレードが図られているものの、車内の「音場」調整が物足りないといったニーズに応えるために開発された商品で、ハイレゾ対応リモコン付きの上位機種「DEQ-7000A」とエントリーモデル「DEQ-2000A」をラインナップ。

どちらもスマートフォン用アプリケーション/Windows PC ソフト（「DSP Controller（無料）」）で、好みに合わせた音響調整が直感的に行なえるほか、エントリーモデルの「DEQ-2000A」は、車種専用セッティングデータで手軽に調整できるとのこと。

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