【ガレージライフ】ライティングに拘った、 ガレージハウスが完成
電気工事会社を経営しているAさん。 照明に関しては知識が豊富で、将来自分の家の施工時には いろいろなアイディアを詰め込もうと考えていた。 ライティングに拘ったガレージハウスが完成した。
ユニバーサルデザインのライトを導入。
調光により光を楽しむことが可能。
愛知県あま市に新築された木造2階建てのA邸。3台のスーパーカーが格納された防音対策を施したガレージを持つ新築住宅は『フリーダムアーキテクツ』に基本設計を依頼して、Aさんが経営する『インターナショナルコミュニケーションズ』Aさんが自らデザイン、意匠を考えて建築したもの。DIYで施工したパートもあり、編集部はその出来栄えに驚いたのは言うまでもない。その素敵な邸宅を拝見させていただこう。

電気通信の会社を営むAさんは、中古で建売住宅を購入してリフォームをして暮らしていたが、クルマの出し入れや騒音でご近所に迷惑をかけまいと新たに条件のいい土地約80坪の敷地に新築を建てようと決意したのは2022 年、春のことだった。電気通信の仕事の関係上、商業施設や店舗などの工事に携わっていたことから、自邸を建てるときは自分のアイディアを反映させたいと考えていたことから、住宅メーカーよりは建築設計会社がいいと考え、『フリーダムアーキテクツ』に設計を依頼したいとHPでチェックしていたという。基本設計と躯体を依頼し、意匠は浅井さんが行なうことを了承してもらい設計を開始。なぜなら多くの店舗の電気工事を担当した経験から、ライティングとセキュリティには拘ったガレージハウスを建てたいと考えていた。ガレージにはご主人と奥様のクルマが並列で3台格納できること、そしてリビングからガレージを眺めることができるほか、各部屋は間接照明によりライティングをすることや、ストレートのデザインによりデザインを表現するなど建築目線で意匠を考案したほか、各部屋の床のセラミックタイルは受け渡し後、AさんがDIY で仕上げていくという自分の手で仕上げることを楽しみとしていた。


左/シャッターの外側にもLEDライトを設置。2700ルーメンの防水対策が施されたライトを設置。シャッターを閉めているときは明るく照らすように配置。 右/玄関を入ってからガレージが抜けて見えるような階段をオーダー。前面、ガラス張りとしていてほどよくサイネージが 鑑賞できるようになっている。
壁面はクロスではなく、耐久性が高く上質なダイノックを採用するなど質にも拘ったほか、収納を極力設けることで、部屋をシンプルに見せることができるように考えた。なぜなら仕事の関係上、来客が多いことも考えて、すぐに収納ができるような配慮という。そして天井に設置したダウンライトはユニーバーサルライトとし壁面から15cm 離して垂直に降ろすことで壁面の凹凸が出るように工夫したポイントだ。同様にガレージのライティングも、シャッターには防水、防湿のLED によるライトを設置してシャッターを照射。ガレージ内もクルマを出し入れするときだけ照射し、クルマの陰影が出るように工夫しているほか、タイマーにより除湿器を稼働させ、地下に配管したパイプにより水を抜くことができるようにと細かなところまでデザインに拘った。


左/リビングからガレージを眺められるように大きな既製品のなかで最大の窓を設計。ガレージへのアクセスも可能となっている。 右/リビングへの採光は、2階のスペースに設けた大きな窓からとなっている。2階への続くダイノックシートを貼った壁面ボードがアクセントとなっている。
ハウスメーカーでは依頼できないところまで拘ったガレージハウスは23 年3月に竣工。家族4人で、リビングを中心としたクルマを見ながらの生活を楽しんで入る。撮影当日は、アヴエンタドールの友人『T.M Connection』Tさんも遊びに来ていて、この邸宅の細かなデザインに興味深く質問をしていたほど。ライティング目線で意匠を考案し、1階にはほぼ窓を設けていないなどデザインを重視。
2階には大きなバルコニーを設計して、友人たちを招いてバーベキューができるなどリビングだけでない共有スペースも確保している。



左/ダウンライトを照射することでクルマの見え方、明るさを研究。ライトはすべて調光ができるほか、ルーベンも意識している。 中/ガレージの天井に、数カ所三菱製の換気扇を設置することで排気ガスへの対策としている。防犯カメラや SECOMも設置して防犯対策としている。 右/ユニバーサルダウンライトを壁面から15cm離れたところに設置し、壁面の凹凸を表現するなどライティングの場所、数をAさんがプランニングしている。
ライティングに拘ることで、理想の家となったが電気代がかなり上がってしまったため太陽光パネルを導入して蓄電することでバランスをとって運用している。なんと壁面の石材やリビングなどのセラミックタイルはAさん自身が仕事の休みの日を使って施工したというから驚くばかりだ。スーパーカー3台が格納したガレージには、新しい920 馬力のランボルギーニ・レヴェルトが2025年納車予定だ。


左/2 階の主寝室からもガレージを眺めることも可能。階段を下りているときもクルマが見えるようになっている。 右/ガレージにあるクルマの湿気対策のため、タイマーで稼働させるのは『ナカトミ』製除湿機。ガレージのスペースは十分に除湿が可能。


左/ガレージの出口には死角にならないようにミラーを設置。100Vによるコンセントも用意してBEVの対応もしている。 右/文化シヤッター製の巻取り式シャッターを照らすためにLEDライトを設置。 害虫などの対策として低いルーメンを採用している。
PLANNING DATA
所在地●愛知県あま市
家族●4人
構造●木造3階建て
敷地面積●約247.5㎡
延床面積●250㎡
外装仕上げ●天然石
内装仕上げ●タイル、ダイノックシート、クロス
ガレージ面積●56㎡
設計者●フリーダムアーキテクツ
施工●和美建設
インターナショナルコミュニケーションズ
愛車●2019 年式ランボルギーニ・アヴェンダドール
2018 年式フェラーリ488スパイダー
2020 年式フェラーリ・ポルトフィーノ
OWNER'S CHECK
■一番気にいっているところは?
DIY で施工することで、時間はかかってしまったが満足感を得ることができたこと。また納得することができた。
■ちょっと失敗したところは?
特にありません
■次の夢はなんですか?
電気通信、電気工事は㈱インターナショナルコミュニケーションズへご相談ください。 http://www.inter-group.co.jp/まで。ライティングの相談も承ります。
■読者へのアドバイスを!
ハウスメーカーに建ててもらうのはなく、デザインもできる設計担当に図面を依頼して工務店に依頼するのも悪くないですよ。
Photo/Masatake-ISHIKO