【ガレージライフ】ガレージシャッターを開けると、 アメリカンな世界が広がっていた。
木造の2×4 ガレージのシャッターを開けると、そこにはメルセデスとフォルクスワーゲンのクラシックカーと、アメリカンサインが貼られた壁面が飛び込んでくる。 そこはアメリカで見たことがあるガレージの世界が広がっていた。

2×4 の木造ガレージには、アンティークなオートモビリアやサインが飾られる。
神奈川県三浦市。空冷のフォルクスワーゲンの専門ショップ『トーアインターナショナル』を経営する向井伸輔さんが、自分のコレクションを保管するガレージを建築した。希望のサイズに合わせて注文ができる『ジェイスタイルガレージ』の木製キットガレージを横幅7000mm ×奥行14462mm でオーダー。
’22 年10月にガレージは竣工したが、アメリカンな世界観を構築するため外溝やオートモビリアなどを揃えるのに約半年かけて完成させている。

『ジェイスタイルガレージ』が販売している木製キットガレージ「シダーガレージ」は、木材を海外から輸入しているが日本国内にて加工しているためオーダーに応じてサイズの指定が可能。向井邸に建築したガレージも敷地のサイズに合わせて横幅のあるサイズに、2 枚の電動ガレージドアを設置し、ガレージのなかにクルマのサイズと高さを計算しながらロフトを設けている。外壁にはレッドシダーを採用し、キシラデコールの塗料で仕上げた。


左/ガレージの天井にストックされたのはヴィンテージサーフボード。壁面に収納されたのは現在使用しているロ ングボードだ。 右/壁面にディスプレイされたサーフボード、スノーボードの板は専用の木製ラックを設置。スペースを有効活用している。
ロフトスペースには、今まで向井さんがコレクションしている1970 年代のホンダ・モンキーや、コカ・コーラのクーラー、アメリカのロードサインなど普段では手に入らないものをディスプレイ。アメリカに事務所があったこともあり、カリフォルニアのロードサインにもこだわった。したがって、壁面にディスプレイしたサインは事務所のあったオレンジカウンティのロードサインばかり。音楽を聴くために設置されたJUKEBOX はSeeburg のレコードサウンドを奏でるもの。
青春時代に聞いていた音楽をレコードで奏でることが可能となった。
ガレージに保管されたクルマも20 年以上前に手に入れた1971 年式メルセデス・ベンツや1969 年式フォルクスワーゲン・タイプ3 バリアントのオートマチックなど今では手に入らないコレクションカーばかり。1970 年式VW バギーなども希少なクルマや横浜5 ナンバーのお金では購入できない古ナンバーが掲げられたクルマなど選ばれた5 台が格納される。

アメリカのバックヤードを彷彿とさせるコレクションがディスプレイ。
そして趣味として楽しむアンティークなトライフィンのボードやロングボードなどすべてがコレクションと呼ばれるアイテムばかり。サインなどはアメリカで直接、向井氏が買い付け自分で壁面に施工。外壁に掲げたサインも自分で彫ったものというアメリカのバックヤードを連想させる空間に仕上げている。そのすべてがアメリカで実際に使用されていたものを輸入しているから、この空間になったといえる。

施主の向井氏いわく「ガレージを建築しているときから、サインやオートモビリアなどのディスプレイを連想し、木造ガレージだからこそ自分の手で仕上げることができた」と木造ガレージの長所を存分に理解して施工。『ジェイスタイルガレージ』渡邊さんと過去にもガレージを依頼した信頼関係があるからこそ安心してオーダーできたことも大きいようだ。徹底してアメリカのモノに拘ったことでアメリカン・ガレージが完成している。


左/アメリカで昔から購入しているというコカ・コーラのヴィンテージな冷蔵庫。今のモノとは違いスチール製で雰囲気が抜群。 右/アメリカで実際に使用された公衆電話とサイン、自動車屋さんのサインSMOG CHECKがじつにアメリカンな雰囲気をプラスする。



左/ガレージに設けられたダブルハングの窓にはセキュリティ対策としてブラインドサッシを設置している。 中/ガレージのトラスに設置されたマリンライト。ライト1 つを見ても拘りが感じられる。 右/ガレージに塗装された塗料は、床専用のEPOXY塗料。アメリカのガレージらしくグレーを選んでいる。
このガレージに保管されているVW バリアントにロングボードを積んで、海に出かけることで、今まで忙しかった時間を忘れて、メローな時間を楽しむために建てたガレージ。そこには向井ファミリーの笑顔に満ち溢れた姿があり、いつまでもアメリカのような空間で過ごすことを満喫するに違いない。


左/ガレージの正面に掲げられたサインは、向井さんが自ら木材を使って彫って仕上げたサイン。 右/向井さんのイメージカラーでもあるブルーとホワイトに塗り分けられた外観。ガレージシャッターはスチール製オーバードアを採用。
PLANNING DATA
所在地●神奈川県
施主●向井伸輔さん
竣工●22 年10月
敷地面積●約140㎡
ガレージ面積●101.24㎡
構造●ツーバイフォー
外装仕上げ●レッドシダー
内装仕上げ●構造表わし
愛車●
1971 年式メルセデス・ベンツ
1969 年式VW タイプ3・オートマチック
1965 年式VW タイプ3ノッチバック
1969 年式VW タイプ3 バリアント
1970 年式VW バギー 他
OWNER'S CHECK
■一番気にいっているところは?
すべてが理想どおりのアメリカンなガレージに仕上げることができました。外構をはじめ、植物やサインなどすべてをアメリカで表現しています。
■ちょっと失敗したところは?
今のところ特にありません。
■次の夢はなんですか?
今までコレクションしていたアイテムがディスプレイできたのが大きいですね。クルマを大切にして楽しみたいと思います。
■読者へのアドバイスを!
ガレージを建てると、いっきに世界観が広がります。誰とどのようなガレージを建てるかも重要になりますのでその工程も楽しんでみてください。
Photo/ Masatake-ISHIKO
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