【ガレージライフ】アメリカンガレージをベースに 住まう住処を安価にして開発に成功。 動画あり

アメリカンスタイルのアーチ型ガレージ。 アメリカを彷彿させるスタイルは誰もが憧れる。 不燃認定を受けたリフレティックスを用いることで、 断熱の問題を改善したガレージとガレージハウスを開発した。

住宅の外壁材とトラスを組み合わせることでアメリカンガレージハウスを開発した『TM コネクション』。 『メタルワークス』のノウハウと協力により遮熱・保温効果を高めた。
住宅の外壁材とトラスを組み合わせることでアメリカンガレージハウスを開発した『TM コネクション』。 『メタルワークス』のノウハウと協力により遮熱・保温効果を高めた。

岐阜県岐阜市で20 年以上、ガレージに携わっている『TM Connection』の玉田さん。本誌でも3棟ほどガレージを紹介してきたが、今回は『メタルワークス』といっしょに断熱、遮熱性能について商品を開発。海外から輸入したフレームと、日本国内で製造した壁面と組み合わせることで、キット化することで高品質でリーズナブルなガレージと、平屋の住まいを提供することに成功した。

母屋の横に建築した45.5㎡のガレージ。フレームは海外から輸入して、壁面は国内でオーダーして組み合わせている。シャッターは6m、トラスを組んで補強することで1枚としている。
母屋の横に建築した45.5㎡のガレージ。フレームは海外から輸入して、壁面は国内でオーダーして組み合わせている。シャッターは6m、トラスを組んで補強することで1枚としている。

今回、岐阜県岐阜市に展示場を兼ねたクルマ2台が収納できる約45.5㎡のガレージと、78㎡の住まいを建築。2024年7月から住みはじめて猛暑と呼ばれた昨年の夏を快適に過ごすことができたという。本来であればコンテナ5本を使ってガレージと住まいを考えていたが、価格の高騰と、断熱性能に疑問を感じたことからアメリカンスタイルのドーム型ガレージにヒントを得て、フレームを海外から輸入し、日本国内にてカラーGL 鋼鈑を使うことで高品質なものを作り上げた。ここでポイントとなるのは、鋼板に受ける熱の問題だったという。

そこで商品開発を依頼したのは、同じ岐阜市で屋根工事、建築板金工事、建物遮熱工事をしている『メタルワークス』の宮田さん。ほかの分野でも導入されている不燃認定を受けた遮熱材“リフテックス”を貼ることでカラーGL 鋼鈑からの熱を逃がし温度が上がらない空間を実現させた。ガレージ内のクルマも、真夏は温度が上昇することで塗装は傷んでしまうがリフテックスの導入により塗装面を守ることができるように。開発には約2年かかったが、この技術を導入したことで本来のものよりも3割程度削減した住まうスペースの実現が可能となった。

母屋は、アメリカンスタイルの平屋をジョイントすることで78㎡の広さを確保。室内に入れば、リゾートのような空間が広がる。プライバシーも確保された。

そこで施主でもある玉田さんは、自宅でも海外のリゾートのような空間。ガレージもあるが、中庭にはジャグジー、そしてプライバシーが守られたバーベキューができるスペースを確保した住まいも併設。
週末になると友人たちが遊びにきて楽しめる空間の建築に成功している。「住まいをリゾート化して、家を育てる平屋です」と自分が住んで快適なことを証明していることになる。今までのアメリカンガレージは、雨音などの音も問題がありましたが、遮音することで静粛性も保てるという。

土地の広さや希望によりある程度のオーダーも可能というアメリカンガレージは、トラスを組んで躯体を強化することで中柱のいらない6mのシャッター1枚で開閉を可能にした。シャッターを大きく1枚にしたことや、仕上げの部分で躯体とフラットにすることで施工しやすいこと。そして結露防止の対策も施されて仕上げられている。施主の玉田さんが自分でクルマが好きでドライブするから気が付くポイントも多く、ガレージも強化、細部の仕上げなどカスタマイズが施された。
壁面はOSB 合板で仕上げることでコストを削減しているほか、床の仕上げはタイヤ痕が残らないようにニッペのウレタン樹脂専用塗料仕上げ。ガレージには日産GT-R とランボルギーニ・アヴェンタドールS、そしてカスタムした1974 年式ハーレー・ショベルが収められた。ガレージのコストは約450 万円だったという。

施主の玉田さんが所有するのは、2017 年式ランボルギーニ・アヴェンタドールSと2024 年式GTR、そして1974年式ハーレー・ショベル。ほか、ダッジバンも所有している。

実際に昨年の夏を過ごしてみて問題なく生活ができたという平屋。アメリカンスタイルのガレージと組み合わせることでガレージを選ぶ選択肢が増えたといえるだろう。住宅も通常の78㎡の躯体こそ、通常のモノよりも3割は安く提供できそうという。今までのアメリカンガレージとデザインは近しいが、工夫することで
断熱、遮熱、結露が改善されたという。岐阜県にモデルハウスとして建てたガレージと住まいはアポイントの上、確認することができる。キット化して全国にこ
のスタイルを普及させて提供していく予定だ。

PLANNING DATA
所在地   ●岐阜県岐阜市
施主    ●玉田弘穀さん
敷地面積  ●247.5㎡
延床面積  ●78㎡(自宅)45.5㎡(ガレージ)
外壁仕上げ ●カラーGL 鋼鈑
内装仕上げ ● OSB 合板、一部外壁あらわし
愛車    ●2017 年ランボルギーニ・アヴェンタドールS
       2024 年GT-R
       1974 年ハーレー・シェベル・カスタム

TM CONNECTION

岐阜県岐阜市日野南1-8-7-1
Phone/058-243-0075

Photo/Keigo-KIMURA