【ガレージライフ】木造のカーポートからガレージに。 クルマのためにリノベして夢を実現。

GarageLife Official Dealer 静岡の『大岡成光建築事務所』の大岡邸。 クルマを買い替えたことからガレージをリノベーション。 ショールームのようなガレージにすることで、 クルマを2台格納するスペースへと変貌を遂げた。

【ガレージライフ】木造のカーポートからガレージに。 クルマのためにリノベして夢を実現。

静岡県浜松市。最寄り駅からほど近い住宅街に案内され、今回の取材先となるガレージは木造のガレージでガラスサッシによりガレージのなかが見渡せるショールームのようなガレージ。今回、このガレージの主は静岡県浜松市で『大岡成光建築事務所』の代表取締役を務める建築家・大岡成光さん。2015 年に建築事務所を立ち上げ、店舗設計や病院、戸建てなどを設計している建築家として活躍している。

2014 年に現在住んでいる母屋を、自分で設計をして新築で建てている。それから数年後、自分が所有しているクルマを保管するために木造のカーポートを友人である『遠藤建築』にて建築したのが2018 年のことだった。
カーポートを建築後、2 年が経過してこのスペースをガレージにリノベできないかと考えた。そこで地元の工務店『キーストン』に相談。レッドシダーで壁面を造作して、うまく交互に張り合わせることで壁面を形成。その壁面とガラスを組みあわせることで輸入車ディーラーのようなショールームをイメージしている。木製の躯体に合わせて、壁面はレッドシダーを採用。

カーポートだったスペースを壁面を造作したことでガレージ空間へとリノベーションすることに成功している。

文化シヤッターが発売している威風動々のオーバースライダーを開けると、建築家・大岡さんの愛車・ランボルギーニのV8ツインターボエンジンを搭載したウルスS が現われた。日本にはわずか130 台程しか納車されないモデルで、縁があり大
岡さんが購入することになり5月に納車された愛車。

世界限定1300 台というランボル ギーニ・ウルスS。4リッターV8ツイ ンターボエンジン搭載で666PS を 誇るという。全長が5112mmあり、ガレージにはギリギリ入るサイズ。

大岡さんが拘って考えたのは、自分の仕事で携わっていた自動車メーカーのショールームのようなガラスで囲まれている空間のイメージ。そこで壁面はすべてレッドシダーとすることなくセミオーダーによりサイズの大きなアルミサッシを入れることでガラス面を大きくすることで圧迫感がなく、かつ自宅の出入りするときにクルマを眺めることができるようにしている。

ガレージの後方は、工事前は引き戸のサッシが入っていたが工事をすることで1枚のガラスに変更してガレージを100mm稼いでいる。

施工時には「横張りしたレッドシダーの割付けと、角の組付け部分が苦労していました」と大岡さん。その後、ガレージはイメージチェンジをするため内装にはブラックの有孔ボードが貼られ、現在ではロードバイクや愛車のアイテムが展示できるように改良。床面にはモルタル仕様だったスペースも『サンゲツ』が発売しているストロング2mmを採用することとした。ガレージの床専用として発売している商品ではないので汚れ、破れの保証はないが重歩行用で開発された長尺シートで、複層ビニル素材の商品。汚れが付きにくくなっているが、タイヤの成分との化学変化を起こす可能性があるので注意が必要という。

大岡さんはそこを理解したうえで、今回はガレージの床と立ち上げ部分を施工業者に依頼して専用のボンドを使って工事をしている。ポイントは、シャッターを開けたときにガレージのスペースと屋外を仕切るアルミのプレートを入れたことだろう。今まではフラットだった床面のためガレージシャッターの下側のわずかな隙間からホコリが進入してガレージが汚れてしまうことに悩まされていた。しかし、このプレートを設置したことで隙間との間にわずかな段差ができたためホコリの侵入が軽減されたとのこと。アルミのプレートの設置だけで解消している。

内装の有孔ボードにはスクリーンを設置することで映画やゲームなどができるスペースになり、夜な夜なここでリラックスできるような空間になったという。ガレージが完成したことで天候に左右されることなく友人たちとバーベキューを楽しむこともでき、利便性が非常に広がったという。クルマを入れるスペースだけではなく、映画を楽しんだりバーベキューをしたりと家族で使えるスペースとして活用しているのだった。

ガレージにはあらかじめスクリーンを設置。クルマを出してしまえば家族がシアタールームとして使用できるよ うになっている。

浜松市で設立した『大岡成光建築事務所』、今までもガレージやガレージハウスを設計してきたが今後もクルマ好きな方に向けて積極的にガレージに取り組んでいきたいと大岡代表は語る。今までの既成概念にとらわれず、多くの人にガレージのある暮らしの体感を提供したいと、代表もクルマ好きな一面を見せる。「オートバイのニンジャは、季節のいいときにツーリングに行くだけですね」とオートバイとクルマをガレージに保管して満喫している。ときにはこのガレージは、見本として見せることとしても使用するなど、リノベーションをしたことで仕事にも大きなプラスを生んでいる。

浜北にショールームとし て開設した『大岡成光 建築事務所』が所有す るガレージ。こちらのガレージ床面も複層ビニル素材を採用している。

COMMENT FROM A BUILDER

大岡成光建築事務所
一級建築士事務所
大岡成光さん

木造の在来工法でも、全面ガラス張りという意匠上のオーダーに応えるため、構造上の耐力壁である筋交いがほとんど見えないコボットというステンレス製の細い金属による筋交いを全箇所採用することにより、鉄骨造のような自由度が高い意匠性を確保しています。

静岡県浜松市浜北区染地台1-43-33
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